症状
病態
足関節ねんざは、スポーツや日常生活で足首を内側にひねることで起こる外傷です。
最も多いのは、足首の外側にある前距腓靱帯(ATFL)の損傷で、重症の場合には踵腓靱帯(CFL)も損傷します
「ただのねんざ」と軽く考えられがちですが、適切な治療を行わないと痛みや腫れが長引いたり、足首がぐらつく原因になることがあります。
当院では、エコー(超音波)を用いて靱帯の損傷部位や程度をリアルタイムで評価し、適切な治療方針を決定します。必要に応じてレントゲン検査を行い、骨折の有無も確認します。
<前距腓靭帯の超音波検査>

正常な前距腓靭帯(矢印)

断裂した前距腓靭帯
(矢印が指す黒く抜けた部分が断裂部)
病院を受診すべき捻挫
上記のような捻挫では靭帯損傷や骨折の可能性があります。できるだけ早い対応が必要になるため、レントゲンやエコー検査を実施できる整形外科への受診をお勧めします。
保存治療
足関節の靱帯は適切な固定を実施すればきれいに治癒します。
しかし、受傷早期に適切な固定が実施されなかった場合には足関節不安定症(陳旧性足関節外側靭帯損傷)へと移行し、いわゆる靭帯が伸びた状態になります。
(通常、捻挫で靭帯が伸びることはありません。切れた靱帯が緩んだまま治ってしまった状態が、靱帯が伸びた状態と表現されます)
受傷直後は、RICE(R:Rest安静、I:Icingアイシング、C:Compression圧迫、E:Elevation挙上)などで腫れや痛みを抑えます。ギプスなどで必要最小限の固定を実施した後に、エコーで靭帯の修復を確認したうえで早期に関節を動かし、リハビリテーションを開始します。
ギプス固定
リハビリでは、

上記のように段階的に治療を行い、再発予防を目指します
手術治療
骨折がある場合を除いて足関節ねんざ(靱帯損傷)の急性期に手術が必要になることはまれです。
といった場合には、陳旧性足関節外側靱帯損傷(足関節不安定症)として手術治療を検討することがあります。
解説:松井 智裕センター長
