変形性足関節症
2026.07.08
変形性足関節症とは
変形性足関節症は、足首の関節(距腿関節)の軟骨がすり減り、関節の形や動きが変化する病気です。
関節の摩耗や変形によって、痛みや動かしにくさ、腫れが生じます。痛みのために自由に行動できなることが寿命を縮めることがわかっています。
進行する前に治療することで健康寿命を延ばしましょう。
主な症状には:
- 歩くときや階段の上り下りで痛む
- 足首が腫れたり硬くなる
- 長時間歩けない、疲れやすい
- 足首の可動域(曲げ伸ばしの範囲)が狭くなる
こうした症状は、日常生活や趣味、仕事に支障を与えることがあります。
変形性足関節症の原因
変形性足関節症は、以下のような原因が複合して起こります。
- 加齢:軟骨は年齢とともに摩耗しやすくなります。
- 外傷:足首の捻挫や骨折などのけががきっかけになることがあります。
- 関節の酷使:長年のスポーツや立ち仕事など、足首に負担がかかる生活習慣。
- 関節の形や構造の問題:生まれつきの骨の形や靭帯の緩みなど。
- 他の病気:関節リウマチや痛風なども影響します。
変形性足関節症の診断方法
診察(視診・触診)
- 足首の腫れ、変形、可動域の制限、関節の不安定性、痛みの強いポイントの確認
- 痛む部位や歩き方の確認
レントゲン検査
- 関節の隙間が狭くなっているか
- 骨棘(こつきょく:骨の突起)や骨変形の有無
必要に応じた追加検査
- MRIやCTで軟骨や靭帯の状態を確認
- 血液検査で他の関節疾患の可能性を除外
変形性足関節症の治療方法
変形性足関節症の治療も、保存療法と手術療法に分かれます
保存療法(手術をしない治療)
軽度から中等度の症例では、まず保存療法が行われます。
- 生活習慣の見直し
長時間の立ち仕事や負担の大きい運動を控える。体重管理で足首への負担を減らします。
- 靴の工夫
足首の安定性を保ち、衝撃を吸収する靴やインソールを使用します。
- 装具(足首サポーターや靴の中敷き)
足首を支え、安定させることで痛みを軽減します。また、軟骨の摩耗部が内外に偏っている場合には踵部分に傾斜を付けた靴の中敷き(ウエッジインソール)が効果的です。
- 薬物療法
消炎鎮痛剤(湿布や内服薬)によって痛みや炎症を抑えます。
- 関節内注射
ヒアルロン酸注射やステロイド注射で痛みを和らげる場合があります。
手術療法(外科的治療)
保存療法で改善しない場合、または変形や痛みが進行している場合は手術が検討されます。
代表的な手術方法は・・・
- 関節鏡視下手術
関節内の変性した軟骨や炎症組織を取り除きます。
初期の変形性関節症にのみ適応があります。関節鏡で観察すると正常な軟骨は殻をむいたゆで卵の表面の様にツルっとしていますが、摩耗が進むと表面が荒れて、骨が露出して来ます。
- 骨切り術
関節にかかる体重の分布を調整し軟骨の再生を促します。
進行期の変形性関節症に適応があります。
- 足関節固定術
関節を固定して痛みをなくします。
末期の関節症に適応があり、立位での労働を必要とする場合でも耐久性があります。思った以上に足首が固くなることはなく、軽い小走りなども可能です。
- 足関節置換術(人工関節置換)
変形した関節を人工関節に置き換えます。
最近は距骨を人工距骨に置換する方法と組み合わせて行っています。人工距骨は患者さん1人1人に合わせたオーダーメイドのセラミック製のものを使用します。
末期の関節症に適応があり、関節の可動域をおおむね維持できますが、立位で長時間の肉体労働を行う人には適していません
デメリット・注意点
- 入院やリハビリが必要
- 術後に通常の生活に戻るまで、手術の内容によっては少し時間がかかる
- 再手術や合併症の可能性がある
変形性足関節症でお困りの方へ
変形性足関節症の治療は、
- まず保存療法で症状の改善と進行予防を行い
- 改善しない場合に手術療法を検討する
という流れが一般的です。症状や生活状況によって最適な治療は異なりますので、まずは専門医にご相談ください。痛みや歩きづらさ、日常生活の制限は我慢せずにご相談ください。あなたに合った治療をご提案します